iPadだけWi-Fiの通信速度が遅い事象の単純明快な問題解決方法

はじめに。当初、この記事の内容に自信を持っていました。ところが、いろいろ疑問がわいてきて、、
役に立たない記事かも知れませんが、問題解決の一助になれば幸いです。

iPadだけWi-Fiの通信速度が遅いという怪現象に2年間ほど悩まされていました。
「なんかおそいなー」ではなく、”つっかえている”ような”停まっている”ようなとんでもない遅さなんです。
わたしのおうちのWi-Fi環境でのはなしです。スマホは快適な速度なんですよねー。

ネットで調べまくっても原因がわからず、しまいには「iPadって欠陥製品では?」や、不遜ながら「Appleって最終的には購入者を失望させる企業DNAをもってるのかしら?」と思うように。
同じような問題に頭を悩まされている方は一定数いらっしゃるようです。
ところが、ある日を境に一気に問題が解決した。iPadのWi-Fi通信速度が劇的な改善を見せたのだ。結論を述べよう。

結論

おそらく、あなたがiPadの設定をゴチャゴチャいじったところで問題は解決しない。
単にハードウェア的な問題なのだ。
意を決し、ふるーいブロードバンド・ルータ(Wi-Fiあり)、もしくはアクセスポイントとはサヨウナラをして、そこそこ最近の機材に差し替えましょう。
具体的には、Wi-Fiの規格が「802.11n」に対応している製品と交換しましょう。

当然ながら、現在お使いの製品が「802.11n」に対応していないことも確認しておきましょう。

結局のところ、「まだまだ現役で使えるよ、ちゃんと動くし、、」とモッタイナイ精神を発揮されすぎてしまったのだとご想像します。
記憶にとどめておくべきキーワードは「11n」。
なお、家電量販店に並んでいる製品パッケージでは、単に「n」と表記されていることが多い。

おすすめのルータ(Wi-Fiあり)をご紹介。
わたしがAmazonで実際に購入した製品の後継機になります。

【後継機】アイ・オー・データ IODATA WiFi ルーター コンセント直挿しタイプ Wi-Fi 6 11ax 1201+574Mbps コンパクト 初期設定不要 iPhone/android/PS5 日本メーカー WN-DAX1800GRN

理由

「802.11n」は、iPhoneやiPadの後押しもあって2010年ごろから日本で本格的な普及段階にはいった模様
(日経ネットワーク 2011年4月号などの記事より)

時代背景からみて、「802.11n」とiPadとは運命共同体と考えていいだろう。
言い換えると、iPadの快適な利用は「802.11n」の使用を前提としているのだ。

Wi-Fi規格の「802.11x (x: b/g/a/n/ac)」は、アルファベットb ⇒ g ⇒ a ⇒ n ⇒ acの順で高速になる
登場時期もおなじような順番と覚えてよい。
iPadは「n」以上が推奨されているたとえ軽量サイトへのアクセスであってもだ。※

※お茶をにごす表現となってしまいすみません。。調査中です。。
iPadの場合、たとえば最もポピュラーな「802.11g」では、非常に軽いサイト(テキストだけのようなホームページ)へのアクセスであってもページ読み込みが遅くなる(もしくはとんでもなく遅くなる)事象があります。
これが謎としてのこっており。。
まぁ、「11n」が必要であるという結論にかわりありません。

問題解決への経緯と検証の結果

わたしの場合、「802.11n」に対応していないアクセスポイントを使用していたことが原因でした。
ちなみに、ブロードバンド・ルータは2004年製造の骨董品でWi-Fiはついていません。

いまから6年ほど前にリプレイス用のアイ・オー・データ製のブロードバンド・ルータ(Wi-Fiあり)を購入だけはしていました。
しかしながら、交換作業が面倒で、ずぅーとホッタラカシてたんですよね。
それが、部屋を大掃除したさい、さすがに「これ以上は先延ばしにせんとこ」と重い腰をあげて取り替えることに。

交換作業中、ふと、機材を換えればiPadの通信問題も解決しそうな予感がしました。
予想どおり、作業がおわってiPadでWi-Fiに接続すると実に滑らかな表示。ページを読み込む際のながーいモタモタもない。
うれしかったな。

機能BeforeAfter
Wi-FiAT-TQ2403WN-AX1167GR
ブロードバンド・ルータNTT西日本製 2004年製造
Before

左がアクセスポイントの「AT-TQ2403」。「802.11n」に非対応。古い規格の「802.11b/g/a」にしか対応していない。
右がNTT西日本製のブロードバンド・ルータ (Wi-Fiなし)

問題解決の立役者となったブロードバンド・ルータ
After

Amazonで購入したアイ・オー・データ機器製のブロードバンド・ルータ「WN-AX1167GR」。
「802.11n」にも対応。6年ちかくホッタラカシしていた製品。この機器にリプレイスすることで問題を解決。

改善したあと、家にあった機材でじっくり検証してみました。以下、その検証結果報告です。

上段ほど高速。検証に使用したiPadは第6世代
Wi-Fiの規格検証結果規格の理論速度 (最大)
802.11ac○:快適6.9Gビット/秒
802.11n○:快適600Mビット/秒
802.11a△:ときどき読み込みが遅い54Mビット/秒
802.11g×:あきらかに一部の通信が不調54Mビット/秒
802.11b不明 (おそらく×)11Mビット/秒

まとめ

一度、ご自身のお家で使用しているブロードバンド・ルータなりアクセスポイントなりが10年以上前に製造された製品ではないかをチェックしてみてください。
そして、型番で検索して仕様を確認してください。「802.11n」に非対応 (仕様欄に「802.11g」、「802.11a」、「802.11b」などしか書かれていない)の可能性大です。

繰りかえしになるが、iPadのWi-Fi設定なりをゴチャゴチャいじったところで問題は解決しない。
ほとんどの場合、複雑すぎるアプローチは結実しない。
今回も単にハードウェア的な問題なのだ。

余談

余談1.
問題解決前のおはなしです。わたしは囲碁ゲームの「cosumi」でよくあそんでおりました。
最初の数手こそ互いにスラスラ打っているのですが、突然コンピュータ側が謎の大長考におちいってしまい、数十分待たされることも。
「cosumi」でやりとりする通信量はごくわずかであろうから、本当に謎の現象
しびれをきらし、Kindleなどのアプリをたちあげて適当なコンテンツをダウンロードすると、(「cosumi」の)コンピュータがそれに呼応するように次の一手を返してくれました。
これを「ショック療法」とよんでいた。
問題を解決した現在(「802.11n」で接続している現在)、コンピュータ側が長考することはまったくない。

余談2.
2021年のお盆、福井県に旅行しました。宿泊は東横インです。
フロントの方から部屋の鍵をわたされ、一瞬「おやっ?」と戸惑いました。なぜなら、昔ながらのギザギザのキーだったからです。
ふだんは都会の東横インに泊まるケースが多く、そこではカードキーなんですよね。
福井の東横インは全体的に設備がふるいという印象を受けました。

部屋に入るや、マイ・東横ルーティーンですぐにテレビをつけ、やおらiPadを部屋のWi-Fiにつなごうとすると、、つながることはつながるのだが、、
どういう状態だったかもうお分かりですよね?

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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